2023年(令和5年)の夏は本当に暑く、7月以降は聖籠町をはじめとする新潟県内でも、記録的な猛暑が続いています。気象庁によると、今年の夏の気温は過去に例がないくらい高く、「異常な暑さ」との見解を示しています。猛暑や少雨の影響で、秋以降の野菜の価格が高騰しています。
2023年夏の暑さの原因は【高気圧と温暖化】
気象庁の「気象庁「異常気象分析検討会」」によると、今年の夏の暑さの原因として、
・太平洋高気圧の張り出しが強かった
・地球温暖化の影響
の2点を挙げています。
「今年の気温は歴代と比較しても圧倒的に高い」とし、「夏全体で見ても異常」と述べ、
さらに1898年の統計開始以来、日本の夏は過去最高に暑い夏で終わりそうです。
北日本の異常な高海水温でサンマの不漁が続く
今年は特に指摘されているのが、北日本の高温です。
三陸沖の海水温が高く、北日本の記録的な猛暑に影響している可能性が高く、
新潟県では「フェーン現象」による高温で、連日35度以上の猛暑日が続き、
日によっては38度以上の「体温越え」を記録しました。
毎年8月20日解禁を迎える「サンマ漁」ですが、北日本の海水温が高いことで、今年のサンマ漁は2022年同様、もしくはそれ以下の歴史的な不漁となっています。
今年の初サンマは東京・豊洲市場に21日に入荷し、1匹25,000円と過去最高の値をつけました。
サンマはもはや、高級魚と言わざるを得ないような状況です・・・
新潟県内では1か月以上少雨が続く
昨年2022年は新潟県内でも、荒川・坂町地域をはじめとする各地域で水害をもたらすほどの大雨に見舞われましたが、今年は1か月以上にわたり、まとまった雨が降らない「少雨」が続いています。
新潟市では7月21日に梅雨明け宣言が出されましたが、それ以降の降水量はゼロという状態が1か月以上続きました。

水位が下がり干上がりそうな、ニコちゃんタンク付近の川
聖籠町では8月28日の午前中に、少量ではありますが一応まとまった雨が降り、ほっと胸をなでおろしましたが、それでも例年に比べ、雨が少ない状態が続いています。
河川敷の田んぼは塩害で稲が枯れる
阿賀野川河川敷の田んぼ(新潟市北区)では、少雨で海水が水位が低下した川へ逆流し、田んぼへ流入、稲が枯れる「塩害」が起きています。
稲にはすでにお米が実っていましたが、枯れた稲に付いた米は塩気があり粒も小さく、売り物にならないそうです・・・
新潟県の田んぼで「塩害」とは、ほとんど聞いたことがありませんでした。
新潟県は例年雨や雪解けの水が多く、稲に塩分が付いても流されてしまうので、塩害はほとんどなかったそうですが、稲作の面でも今年の猛暑・少雨は異常だったことがわかります。
8月の平均気温は観測史上初の30度超え
気象庁の観測によると、
新潟市・長岡市・上越市の3地点の今年8月の平均気温が、観測史上初めて30度を超えた
そうです。
新潟市中央区では、平均気温は30.6度と平年より4.1度も高く、これは富山市と並んで全国で最高を記録しました。
真夏日・夏日・猛暑日・熱帯夜は何度のこと?
真夏日は25度以上、夏日は30度以上、猛暑日は35度以上を指します。
熱帯夜は、夜になっても気温があまり下がらず25度以上のことを指します。
酷暑日(こくしょび)や超熱帯夜もある!
以前「酷暑日」は猛暑日の俗称とされてきましたが、今年9月2日に日本気象協会が
「気温が40度以上の日」を酷暑日、
さらに気温30度以上の夜を「超熱帯夜」と発表しています。
秋以降も暑い日が続きそう
気象庁発表の2023年9月~11月の3か月予報によると、秋以降も暖かい空気に覆われやすく、
厳しい残暑が続く見込みです。
9月にも猛暑日がありそうなほか、10月には真夏日、11月も平年より気温の高い日が多いだろう
ということです。
ただ、前線や湿った空気の影響で9月以降は雨の降る日は平年並みかやや多め、10月11月は平年並みとなりそうです。
猛暑や少雨で生活にこんな影響が出そう?
異常な暑さと気象庁も見解を述べている今年の夏ですが、猛暑や少雨ですでに生活にいろいろな影響が出ています。
新潟県では一部のダムが貯水率が0%となるなど異常事態に陥り、農業用水の不足で「渇水」となっています。
五泉市の早出ダムや新発田市の内ノ倉ダムなどは、湖底があらわになり、
今まででは考えられない程の渇水状況です。
稲や野菜、果物などの農作物が枯れるなどの影響がすでに出ています。
野菜に関しては、キュウリや枝豆などが育たず、他の野菜でも形や色の悪いものが多くなっています。
またにニワトリや牛などの家畜があまりの暑さに耐え切れず、
生育不良または病死してしまうケースも増えています。
ニワトリは人間と違って汗腺がないため、体内の熱さを逃がすことができません。
水飲み場に集まったニワトリが、押し合いで大量圧死してしまった鶏舎もあります。(秋田県)
また牛も暑さに弱いのは同様で、山梨県では熱中症で牛が病死してしまうケースも出ています。
豚も暑さに弱い動物です。
猛暑が原因で病死、または廃用になる豚もたくさん出ています。
牛が夏バテ⁉新潟県産牛乳の生産量が減少
新潟県は地域によっては酪農も盛んにおこなわれていますが、牛が猛暑で夏バテしてしまい、
牛乳の生産量が減少しています。
この影響はまず、新学期早々学校給食に及んでいます。
ほぼ毎日、学校給食では牛乳が出されていますが、牛乳の提供ができなくなり、他の飲料で代替しているとのことです。
こうした事態も本当に珍しいですよね。
秋以降、いろいろな食品が値上がりするかも・・・
野菜や果物、米などの農産物や畜産類、魚介類など、猛暑の影響で生育不良のものが多く、
今現在でもきゅうりが1本95円するなど、品薄で値段が高騰しています。
野菜など農産物をはじめとする食品の値段高騰は、秋以降徐々に出てくるかもしれません。
8月に苗の受付が始まるブロッコリーは、この猛暑で苗を植えても枯れやすくなるため、
植え付けが予定通りできなくなっているそうです。
じゃがいもは9月に受付作業が始まりますが、畑の土の温度が高く、根腐れしやすくなり、
じゃがいもの植え付けも慎重に行われています。(いずれも北海道)
よってブロッコリーやじゃがいもは、秋以降値段が高騰する可能性を感じます。
さらに家畜の飼育不良で、食肉や卵などの価格の値上がりも心配されます。
物価の優等生と言われ続けていた卵ですが、鳥インフルエンザ流行の影響や原料高・燃料高で、1パック100円の時代は終わりました。
現在某スーパーで販売されている一般的な卵の価格は、10個入り1パック278円です。
今でさえ、原料高・燃料高で数か月おきに物価が上がっている状態ですが、
今年の猛暑が物価上昇にさらなる追い打ちをかけそうです・・・
車のタイヤの破裂に注意
あまりの暑さに、車のタイヤが走行中破裂(バースト)するケースが増えています。
タイヤの破裂で思わぬ事故につながることもあるため、注意が必要です。
タイヤの破裂を防ぐには、タイヤの空気圧を月1回など定期的にチェックすることが有効だそうです。
ガソリンスタンドへ行った時、空気圧をチェックして、適正な空気圧を保っておきましょう。
猛暑でスマホが壊れるって本当?
猛暑のせいでスマホが熱くなり、動きが悪くなるなどのトラブルが多発しています。
スマホの周囲の温度が高くなると、スマホ自体も熱くなります。
スマホはパソコンと違い、熱冷却用のファンが付いておらず、熱は本体から逃がすしか方法がありません。
実はスマホには、内部の温度が高温になると自動的に処理速度を落としたりする「セーフティー機能」がついています。
この機能により、カメラが起動しなくなったり、充電の減りが早くなる、充電ができない、表示が遅いなどのトラブルが出てきます。
ただしこうしたトラブルが起きたからと言って、必ずしもスマホが故障した、壊れたというわけではありません。
上記のようなスマホのトラブルが現れたら、
いったん電源を切る、充電中スマホが熱くなったら充電をやめるなどの対処が有効です。
スマホが熱くなった時は「自然に冷ます」
スマホが熱くなっときは、電源を切り自然に冷ましましょう。
冷蔵庫に入れたり、保冷剤で冷やすのは厳禁です。
というのも急激にスマホを冷やすと、内部に結露ができてしまい、精密機器の腐食や基盤のショートをおこすからです。
内部の腐食や基盤のショートでは最悪の場合、電源が入らなくなりそれこそ本当の故障につながります。
ちなみに防水スマホだからと言って水に浸けるのも厳禁で、同様に腐食やショートの原因となります。
早くスマホを冷ます方法
スマホが熱くなって今すぐ使えない状態だけど、早く使えるようにしたい、
そんな時スマホを早く冷ます方法として一番おすすめなのが、「扇風機で冷やす」です。
扇風機の風を当てると、室温にもよりますが5分~7分程度で冷ますことができます。
2番目におすすめなのは「自然に冷ます」です。
スマホは日の当たらない場所に置く、また涼しい部屋ならより早く冷ますことができるでしょう。
ちなみに10円玉をスマホの上に置くと冷ますことができるという説もあるようですが、
上記の2つの方法に比べると、あまり大した効果はありません。
こちらの記事を参考にしました ⇒ KDDIトビラ「スマホを素早く安全に冷やす方法」」
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