無病息災を願って・藤寄集落小正月の伝統行事【賽の神(さいのかみ)】は地元青年有志が継承

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聖籠町藤寄地区では毎年、小正月の行事の一つ「賽の神(さいのかみ)」が行われます。

新潟県内だけでなく、全国的にも行っている地域はまだまだ多いのではないでしょうか。

塞ノ神(さいのかみ)とは?

塞の神とは元々村や部落の境にあり、他の侵入を阻む神という意味があります。

 

防災や縁結び、子宝などの願いを一手に引き受ける役割を持ち、

人々に信仰されてきました。

 

自治会や青少年育成会などが長年にわたって開催してきた、各地域の伝統行事は

日本全国のあちこちに色濃く残っています。

 

 

び名はいろいろあるようで、賽の神やどんど焼き、どんどん焼き

左義長(さぎちょう)など、と呼ばれているようです。

 

 

藤寄地区では毎年の恒例行事で、以前は小正月の1月15日に行われていましたが、

祝日である成人の日が1月の第二月曜日に変わったころから、

成人の日の前日である日曜日に行われるようになりました。

 

藤寄地区の青年有志が賽の神行事を継承

藤寄地区の賽の神は以前は「藤寄地区青少年育成会」が主催していましたが、

コロナ渦を機に一時休止、その後地元の青年有志グループ(F-factory)が

継承しています。

 

 

賽の神を実施するに当たり、やぐらの材料(竹やわら)集めから、やぐらの設置、

参加者に振る舞うトン汁作りなどの準備をします。

 

 

大根やネギ、白菜など具だくさんの手作りトン汁やお神酒が振る舞われ、

毎年楽しみにしている方も多くいらっしゃいます。

 

 

やぐらの材料は、秋のうちに農家さんからわらを譲っていただき、干して乾燥させる

などして準備します。

 

竹も近所の竹やぶから切り出すなど、すべてメンバーの手作りなので、

手間と時間がががっています。

 

以下の画像に掲載している2019年1月開催時のもので、当時は集落内の

青少年育成会が運営を行っていました。

青少年育成会の今年の役員さんが難儀して作ったやぐらに、次々と正月のしめ縄や

飾りが持ちこまれ、焼く前の準備が整いました。

スルメやトン汁、お神酒もふるまわれる

午後2時になり、火入れの瞬間です。
ガソリンを含ませた棒に火をつけ、着火。


見る見るうちに、燃え上っていきます。

この日(2019年1月13日日曜)は、時折小雨が混じりながらもおおむね曇り。

新潟の冬にしては珍しく、雪のない小正月を迎えました。

 

 

例年は吹雪のことが多く、積雪もあるので会場となっている藤寄体育館の

グラウンドはぬかるんで、長靴でも履いていかないと泥だらけになって

しまうほどです。

藤寄地区の住民の皆さんが、続々と集まってきました。

無病息災を願って行われる賽の神、大人から子供まで幅広い世代が参加できる

行事ですね。

青少年育成会の役員さんが、先着100名に配布したスルメを焼いている

ところです。

火のそばは近づくとかなり熱いです(大汗)

するめもすぐに焼けてしまいます。

大がかりに火を焚くので、地元の消防団が火の番で待機してくれます。

これで火の用心も安心です。

お神酒もふるまわれます。

ほんの少し、口をつける程度にいただく方が多いようです。

青少年育成会の女性役員さんによる、手作りトン汁がグラウンド脇の

体育館で振る舞われました。

 

寒い日にはうれしいサービスで、今も昔も変わらず行われています。

トン汁の中身は、豚肉や焼き豆腐、白菜、ごぼう、にんじん、ダイコン、

ジャガイモなど野菜もたっぷり入って具だくさんです。

 

大鍋2つ分のトン汁を役員さん数名で朝8時半ころから作り始め、

火入れ前の午後2時前には完成させて、体育館に運び込みます。

 

時間をかけて煮込むので、良く煮えていて柔らかく食べやすいトン汁です。

毎年、トン汁がお目当ての人も少なくありません♪

本当においしかった~~~~~~~~

藤寄体育館グラウンド 場所

駐車スペースに限りがあり、路上駐車も禁止となっていますので、

車での来場は控えた方がよさそうです。あしからず。

コロナ明けからは地元青年有志が開催

コロナ渦の間は密を防ぐため、塞ノ神の行事もお休みしていましたが、

コロナ明けの2024年1月からは、地元青年有志グループの「FーFACTORY」

が青少年育成会に代わって、自発的に開催しています。

 

 

地域の伝統行事を子どもたちへ継承するために、また毎年楽しみにして

いる方も多いことから存続されることとなったようです。

ありがとうございます。

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