聖籠町の唯一の中学校と言えば、聖籠町立聖籠中学校。
2001年、旧聖籠中と旧亀代中が統合して誕生しました。
新潟県内はもちろん、全国的にも珍しい「教科センター方式」という
授業スタイルを行っている学校です。
私の二人の子供たち(上が女で下が男)も聖籠中学校へ通いました。
木をメインに建設した温かく明るい雰囲気の校舎
広大な敷地には、モダンな作りの校舎とグラウンド、学校の裏手には森もある、自然豊かな学校です。
校舎の屋根の上にある灰色の台形は展望台で、聖籠中学校の目印。
展望台の上にあれば、見晴らしの良い景色が広がります。
左側の円形の建物は、音楽室。
吹奏楽部の活動はここで、朝晩行われています。
その右隣りに地域交流棟の入り口があり、地域と聖籠中学校とが触れ合う
窓口となっています。
(地域交流棟は現在閉鎖されています)
聖籠中学校の特徴
1.教科センター方式
全国的にも珍しい、教科センター方式を取る聖籠中学校。
全学年各クラスは自教室を持たず、登校時にロッカーに自分の持ち物を入れます。
授業の時は、授業ごとに割り当てられた教室へ、その授業に必要な持ち物を持って
移動するという形式が教科センター方式です。
クラスごとのホームルームは、「ホームベース」と呼ばれるクラスごとのブースに
集まって行われます。
自教室がないので、休み時間は学校内ならどこにいてもOK。
教科センター方式は、中学入学前の入学体験で実際にやってみると、
「疲れた」「結構大変」と言う声も子供たちから聞かれますので、
慣れるまでは大変かもしれませんが、大半の子はじきに慣れてしまいます。
2.タブレット学習
聖籠町では国の「GIGAスクール構想」を受け、学校でも家庭でも学習に活用する
ことができる「タブレット端末」を1人一台貸与しています。
聖籠中学校の学習用タブレットの普及は、全国の小中学校から見ても早い方です。
3.優しい曲調の校歌
創立してまだ年数の浅い聖籠中学校、校歌は今風の感覚を生かした、優しい曲調
なのも特徴の一つでしょう。
初めて聞いた時は、今まで持っていた校歌のイメージとは違うと思いましたが、
耳に優しい旋律と、希望にあふれた言葉が並ぶ明るく歌いやすい曲だと思います。
聖籠中学校の授業について
聖籠中学校では前述したように、教科センター方式という授業スタイルをとっています。
これは大学の講義のように、授業ごとに決められた教室へ行き授業を受けるというものです。
たとえば1時間目に英語の授業があったら、時間までに「英語1」の教室へ行って授業を
受けるということです。
つまり自教室を持たない状態で、生徒たちは日常を過ごしています。
強いて言えば自教室の代わりに「ホームベース」という、ベンチと掲示板を備えた
各クラスごとのスペースがあります。
普段生徒たちはどこにいるの?というと、ホームベース周辺など校内なら基本的に
どこにいても構いません。
とにかく授業が始まる前に指定の教室へ行き、着席していればOK。
町内の小学校では自教室が普段居場所なので、聖籠中学校に入学した当初新1年生は、
教科センター方式に慣れるのに時間がかかるかもしれません。
また聖籠中学校を卒業して、高校へ進学した際でも自教室があるという学校が
大半かと思いますので、中学校での3年間とのギャップを感じることもあるかもしれません。
ただ聖籠中学校のような授業スタイルを、中学時代に経験するのも悪くないと思います。
水泳授業やスキー授業はない
聖籠中学校では校内プールはなく、夏期の水泳授業が基本的にはありません。
また冬期はスキー授業などはありません。
聖籠町内の小学校では、新発田市内の民間屋内プールを借り切って水泳授業が行われるので、
聖籠中学に入学した場合、水泳授業がないとちょっと拍子抜けするかもしれませんね。
また聖籠町は新発田市の二王子スキー場に近いのに、昔からスキー授業はありません。
新発田市内の公立高校でも新発田高校などは、やはりスキー授業はなく、
一方で新潟市内の県立新潟高校や新潟中央高校、また私立新潟明訓高校では、
冬季の体育授業ではスキー授業を行っています。
聖籠中学校の給食について
聖籠中学校では給食があります。
町の給食調理センターで調理された給食で、町立こども園・小学校と同じメニューです。
生徒と先生方は校内の「カフェテリア」という場所で給食を食べます。
私は給食を試食したことがありますが、食べ盛りの中学生にとってはおかず
の量が若干少ないと思います。
ある日の給食では、唐揚げが1人大1個、野菜の和え物、スープといった感じです。
ご飯は結構量は食べられると思います。(米はコシヒカリです)
また聖籠産の野菜を使い、薄味にヘルシーに仕上げられていますが、
スープやみそ汁、煮物などは冷めてしまうと味気ないかもしれません。
ただ給食が提供されるのは親にとっては大変ありがたく、毎日お弁当を作る
手間を考えたら、給食はぜひ続けてほしいと思います。
聖中祭(運動会)や秋灯祭(しゅうとうさい・校内の合唱コンクール)など学校行事の
ときは、お弁当が必要になってきますが、年に数回程度です。
聖籠中学校の通学
春・夏・秋の天気の良い日は、自転車通学の生徒が多いようです。
最近通学時の自転車ではヘルメット着用となっており、交通安全にも配慮がなされています。
あとは町の循環バス・エコミニバスや、お家の方の車で通学してくる生徒も。
冬季間(12月~2月)は、町が新潟交通に委託した通学バスが運行しています。
亀代地区や藤寄地区など、学校から家が遠い生徒には好評のサービスで、
すでに定着しています。(有料です)
聖籠中学校卒業生の進路
聖籠中学校からは、新潟県立の新発田高校や新発田南高校、新発田農業高校、
私立の新発田中央高校など、新発田市内の高校に進学する生徒が大半を占めます。
ただ高校進学が全県一学区となってからは、新潟市内の高校へ進む生徒も増えてきています。
新潟市内の高校は、新潟高校や新潟中央高校、新潟南高校、万代高校などの公立校や、
新潟明訓高校や新潟第一高校、北越高校。東京学館新潟高校、敬和学園高校などの
私立高校への進学実績があります。
聖中が荒れているというのは本当か?
私が以前聞いた話を書きます。
聖籠中学校が開校した当初は、多少荒れていた時期もあったようです。
というのは聖籠中学校開校前は、亀代小学校が校区の「亀代中学校」があり、
蓮野小学校・山倉小学校が校区の「旧聖籠中学校」とは別だったからです。
よって聖籠中学校が開校したということは、2つの中学校が統合したことになります。
亀代中学校と旧聖籠中学校は学校のカラーがかなり異なっていたらしく、
新しい中学校で両校の生徒がまとまるまで、
また教科センター方式という珍しい学習スタイルが定着するまで、
時間が必要だったのかもしれません。
新聖籠中学校開校から数年は、通学自転車の乗り方のマナーが悪かったり、
授業中に騒ぐ生徒がいるなど、多少荒れている状態だったようです。
ただし私の子どもたちが在学していたころ(2009年~2017年ころ)には、
荒れている生徒はいるにはいましたが、
ほんのごく一部で、大半の生徒はまじめに勉強や部活動に取り組んでいました。
大半のまじめに頑張っている子たちは逆に、授業中に騒いでいる生徒たちを
よく思っていなかったようです。
よって聖籠中学校での学習環境は普通に静かで、授業やクラスが成立しない
ということは全くありません。
個々の生徒の中には、ネット上のトラブルに巻き込まれたり問題行動等は
あったかもしれませんが、担任や学年主任の先生方が個別に対応していたようで、
そうした話は少し耳に入って来るだけで、ほとんど影響はありませんでした。
私は聖籠町民ですが、聖籠中学校の悪い噂は私の子どもたちが卒業してからも
全く聞いていません。
部活動の実績
聖籠中学校では、各種スポーツの部活動が盛んにおこなわれており、大会出場などの
実績を上げています。
2024年は、
柔道部では、男子団体が県大会で優勝。
個人の部では1選手が優勝し、全国大会への出場を決めているほか、
3選手が3位入賞し、北信越大会への出場が決定しました。
野球部では、2023年度に続き今年も県大会で優勝。北信越大会に出場します。
卓球部では、男子団体が県大会3位入賞を果たし、北信越大会出場が決定しています。
もちろん他の部活動も日々、練習をがんばっています。
聖籠町立聖籠中学校・場所
住所:〒957-0106 新潟県北蒲原郡聖籠町蓮潟366−1
電話:0254-27-7080