新発田市小戸にある「内の倉ダム」。人造湖・内の倉湖までは、周遊道路で車に乗ってぐるっと1周すると、約8㎞あります。5月の新緑をはじめ、四季折々の自然豊かな景色を眺めながらのミニドライブを楽しんでみませんか?
内の倉ダムとは?
内の倉ダムは、二級河川加治川水系の内ノ倉川に昭和49年(1974年)に完成した中空重力式コンクリートダムです。
当初は昭和39年(1964年)に建設が計画されたものの、昭和41年(1966年)、昭和42年(1967年)に大規模水害、いわゆる「羽越水害」が発生し、加治川流域を水害から守る機能も加え得る必要性から、計画の見直しを余儀なくされました。
ダムは改めて、昭和43年(1968年)8月に建設することが決定、新発田市の農地かんがい、上水道供給、水力発電を目的に、計画から着工・建設まで8年もの歳月をかけ完成しました。
新発田地域にはなくてはならないダムなのですね。
建設総事業費は国庫の補助を受け、約71億8,700万円が投じられました。
集水面積は47.5平方キロメートルで、内の倉川上流の西ノ峰、焼峰山、二王子岳から集水されます。
内の倉ダムは北陸唯一の、そして日本最後の「中空重力ダム」です。
中空重力ダムは、普通の重力ダムに比べ構造が大変複雑で、莫大な人件費がかかることから、現在では新しい工法(RCD工法)のダムが主流となっています。
豪快な放水が行われていました。高いところから見下ろすと、足がすくんでしまいます・・・
貯水率など内の倉ダムのデータは、新潟県HPで日々更新されています。⇒ こちら
内の倉ダム堤内コンサート
内の倉ダム内の看板には、毎年「堤内コンサート」が開かれていると書かれています。
ダムの中の空洞の音響効果を利用して、コンサートが開かれるということで、
2019年10月に開催され、ほぼ満員の約80名の観客が内ノ倉ダムの会場に集まり、サウンドのシャワーを楽しんだそうです。(新潟県のHPより)
2019年以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で行われていませんが、新型コロナが第5類に移行した今年2023年は開催されるかも!?と期待しています^^
内の倉ダム周遊マップ
内ノ倉ダムへ行くと、人造湖・内の倉湖を1周する「周遊マップ」の看板があります。
内の倉湖をぐるっと1周する全舗装道路は約8㎞、車で走れば15分ほど、歩くと約2時間くらいで、四季折々の自然を楽しむことができます。
ジョギングやサイクリングを楽しむ方の姿も、ちらほら見かけます。
とても静かで自然豊かな場所ですので、野生のサル(は実際出会いました)や熊に出くわすこともあります。ご注意ください。
内の倉湖を望む景色のカメラ撮影を楽しむ
天気の良い日は、内の倉湖を望む景色が素晴らしく、スマホのカメラでの撮影が楽しめます。
2023年5月のGWに訪れた時は新緑がまぶしく、まるで一幅の絵のような景色が広がっていました。
眼下に広がる湖面は橋の上からはかなり距離があるので、誤ってスマホを落としたら大変・・・
とても拾いには行けませんので、ご注意ください。
内の倉湖周辺には公園が2つあります。
・水谷公園
・湖畔公園
水谷公園は小さい公園ですが、湖畔公園は広くて湖の水辺がすぐそばにあります。
湖畔公園にちょっと寄ってみました。
湖畔公園で自然を満喫
湖畔公園はその名の通り、湖のほとりにある公園で水辺がすぐそばにあります。
夏の暑い盛りには水に入ってみたくなるかもしれませんが、湖底が見えるのは本当に水辺の手前だけで、どんどん先へ進むと湖底が見えませんので、水に入るのはやめた方が無難です。
湖畔公園は広くて、伸び伸びと過ごせそうな場所です。
日よけのテントを張ったり、バドミントンで遊ぶ子供さんたちの姿も。
トイレもあるので、お弁当を持参でピクニックがてら1日過ごすこともできそう。
ただしトイレは和式で水洗ではありませんので、ご了承ください。
公園の周りはうっそうと木が生い茂る「森」、まさに森の中の公園です。
湖畔公園では釣り人が
湖面にボートを出して、釣りを楽しむ方の姿がありました。
遠巻きでわかりにくいのですが、釣り竿のような長いものを持っているようでした。
内の倉湖はかつてはイワナやヘラブナなどが釣れたそうですが、近年ブラックバスが密放流されたらしく?バスが生息しているようです。
キャンプはできるの?
湖畔公園は広くてテントを張る場所には困らないくらいですが、「焚火禁止」となっています。
またキャンプに必須の炊事場がありません。
水飲み場みたいな場所もありますが、「飲用禁止」の水が出ています。
トイレの前に設置されているので、手洗い用だと思われます。
前述の通りトイレはあるものの、和式の非水洗トイレですので、女性やお子さんには特に厳しいかも…しれませんね。
またクマやサル、タヌキなど野生の動物が出没しやすい場所ですので、テント泊は難しいと思いました。
要するに、湖畔公園はキャンプ場ではないということです。
自然のコントラストが美しい景色に絵を描きたくなる!?
新緑がまぶしい5月、内の倉ダム周辺の山々はグリーンのコントラストが美しく、絵になる風景が広がっていました。
初春はまだ寒く残雪もあって、融雪期ですので湖の水位も高めで、ちょっと危険かもしれませんが、
初夏から盛夏、初秋、紅葉の時期はまた、新緑とは違う美しい景色を見せてくれそうです。
内の倉湖の湖面に咲く赤い花
湖の湖面に赤い花が咲いていて、ちょっと気になりました。
何の花だろう?花には詳しくないのでわかりませんでした。
湖面に咲いているというよりは、水位が木の下部にまで来ているから、水の上に咲いているように見えるのかも入れません。
湖面に咲く赤い花と言えば、北海道の網走は能取湖が有名ですね。
内の倉ダムやダム湖の景色を題材に、水彩画、油絵、デッサン、スケッチ、水墨画などなどいろいろな手法で、のんびり絵筆を振るってみるのも楽しそうだと思いました。