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高熱の子ども

2023年子どもの夏風邪「ヘルパンギーナ」が大流行!ヘルパンギーナの症状や治療法、予防策は?

2023年、子どもの夏風邪が全国的に大流行しています。中でもウイルス感染症の一つ「ヘルパンギーナ」が猛威を振るっており、新潟県を含む都道府県で警報が発令されました。ヘルパンギーナの症状や治療法、感染予防策などをまとめました。

 

ヘルパンギーナの原因と症状、治し方は?

ヘルパンギーナは幼児を中心に初夏から秋にかけて、これまでもたびたび流行してきた夏風邪の一種で、「エンテロウイルス属」に属する「コクサッキーウイルスA群」が発症原因とされています。

感染するのは5歳以下が90%超で、1歳台が最も多くかかっています。

2~4日の潜伏期間を経たのち急に発熱、40度の高熱になることもあります。

熱に続いてのどの痛みやのどが赤くなり、口の中に直径1ミリ~5ミリほどの水泡ができるため、

小さいお子さんは飲食を、赤ちゃんの場合はミルクや母乳を飲むのを嫌がったりすることも・・・。

熱は2日~4日ほどで下がりますが、食事が思うように摂れないこともあり、脱水症状や発熱時には熱性けいれんを伴うこともあるため、保護者は注意が必要です。

新潟県内でも警報発令中 ⇒ ヘルパンギーナ

 

ヘルパンギーナの治療法は?

ヘルパンギーナはウイルス性のかぜですので、特効薬はなく、かかったら基本的には対処療法となります。

口の中にできた水泡(口内炎)やのどの痛みのせいで、飲食すると痛がります。

酸っぱい飲み物などは刺激があるため、与えるのは避けましょう。

飲み物であれば、のど越しの良い麦茶や冷ましたスープ、

食べ物であれば豆腐やおかゆ、ゼリーなど、噛まずに飲み込めるものがおすすめです。

 小児科で受診すると、鎮痛解熱剤(痛み止めや熱さまし)や口内炎に治療に構内の粘膜を保護する軟膏などが出されます。

 

ヘルパンギーナの感染経路は?

ヘルパンギーナの主な感染経路は、

・飛沫感染 ⇒ くしゃみなどの飛沫から感染

・接触感染 ⇒ 手などの接触やおもちゃの貸し借りなどで感染

があります。

なおヘルパンギーナは治った後も、口や便からウイルスが1週間~長くて4週間ほど排出されるので、

赤ちゃんのおむつ交換の際は特に、手洗いは入念に行いましょう。

また手指や身の回りの物の消毒はもちろん、マスクの着用で大人への感染防止に役立ちます。

受診する目安は?

ヘルパンギーナの大半は経過良好のうちに治癒しますが、高熱に伴う「熱性けいれん」「髄膜炎」「脳症」が起きることがまれにあります。

受診する目安は、

・高熱が続く

・けいれんが起きる

・元気がなく普段とは様子が違う

などで、すぐに小児科を受診しましょう。

また抵抗力が弱くなっていると、大人でも感染することがあります。

 

ヘルパンギーナは検査をするの?

ヘルパンギーナにかかっているかどうか、検査をする方法もありますが、お医者さんは「のどを見ればヘルパンギーナかどうか、すぐにわかる」としています。

高熱が出て、のどが赤くなる、水泡がたくさんできるなどが診断の目安となっています。

なぜヘルパンギーナがこんなに流行っているの?

新型コロナウイルスが流行していたときは、皆がマスクや手洗いを徹底していました。

また外出自粛で人と接触する機会が少なかったため、コロナ下ではこうした感染症はあまり流行っていませんでした。

しかし2023年5月、新型コロナウイルスは第5類に移行し、マスクの着用や外出は基本的に自分で自由に決めることになったほか、人との接触の機会が格段に増えました。

新型コロナウイルス感染防止策が緩くなったところで、今まで潜んでいたヘルパンギーナなどのウイルス感染症の活動が活発になり、免疫の少ない小さい子供たちがどんどん感染しているのが、現状です。

 

うちの子がヘルパンギーナにかかったらどうしよう・・・

お子さんがヘルパンギーナにかかったらどうしよう、と思われる親御さんもいらっしゃるでしょう。

ヘルパンギーナにかかっても、焦らずその都度お医者さんに診てもらい、治していけば免疫が付くので、大丈夫です。

免疫が付けば、ヘルパンギーナにかかりにくくなります。

 

アルコール消毒は効くの?

ちなみにヘルパンギーナのウイルスの消毒は、アルコールでは不十分です。

おもちゃなどの消毒に使うなら「次亜塩素酸ナトリウム」がおすすめですが、さらに高い除菌力を持つ除菌水なら、「次亜塩素酸水ジーア」がおすすめです。

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保育園や仕事は何日くらい休んだらいいの?

ヘルパンギーナの熱は2~4日ほど続き、口内炎やのどの痛みや赤みが治まるまで、1週間程度を要します。

保育園や幼稚園、仕事をお休みするなら、最大で1週間程度見た方が良いでしょう。

 

ヘルパンギーナで登園停止はあるの?

ヘルパンギーナでは、新型コロナウイルスやインフルエンザのように学校保健安全法による登園停止の決まりはありません。

お子さんが元気になって、お医者さんから「保育園へ行ってもOK」と言われたら登園させましょう。

 

お風呂はいつから入っていいの?

ヘルパンギーナにかかっていても、本人が元気ならお風呂に入っても構いません。

ただ高熱がある、のどや口の中が痛くて飲食できていないなど、元気がない場合はお風呂は避けましょう。

汗をたくさんかくので、体を拭いてあげたり、こまめに着替えさせたりすると良いでしょう。

タオルや食器は共用してもいい?

お子さんがヘルパンギーナと診断された場合、親御さんなど大人にも感染することがあります。

タオルや食器の共用は避けた方が無難でしょう。

ただし、食器やタオルはいっしょに洗ってもOKです。

ヘルパンギーナって何回もかかるものなの?

ヘルパンギーナはウイルス感染症なので、一度かかると免疫ができます。

ただし、毎年流行するウイルスの型が異なるため、毎年のように何度もかかることもあります。

 

子どもの夏風邪の種類

ヘルパンギーナのほかにも、子どもが夏にかかる感染症(夏感染症・夏風邪)は下記のようにいろいろあります。

・手足口病

・咽頭結膜熱(プール熱)

・流行性角結膜炎

ヘルパンギーナ・手足口病・プール熱の3つの感染症は、「3大夏風邪」と言われています。

また2022年、2023年はヘルパンギーナに加え、RSウイルスもかなり流行しています。

 

2023年の夏風邪の大流行で、小児医療がひっ迫している都道府県もあります。

お子さんだけでなく、大人もうがい・手洗い・消毒をしっかり行って、夏風邪にかからないようお気を付けください。

 

 

 

 

 

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