聖籠町のさくらんぼは日本一!?おいしくて高品質と評判、新潟県北蒲原郡聖籠町のさくらんぼシーズンは、毎年5月下旬~6月上旬ころから始まります。町内の観光サクランボ園4園では、さくらんぼ狩りが楽しめるほか、直売も行っています。
町内の観光さくらんぼ園
新潟県内のさくらんぼの生産量の90%ほどを占める、聖籠産のさくらんぼ。
聖籠町内の観光サクランボ園では、摘んださくらんぼをその場で食べることができる「さくらんぼ狩り」を行っており、6月上旬~7月上旬ころまでの期間限定です。
摘めるさくらんぼの品種は、香夏錦・高砂・佐藤錦・紅秀峰・ナポレオンなどです。
期間は、(早くて)5月下旬~6月下旬。 ※収穫期間は毎年変わります。収穫体験有り。
営業時間は、朝9:00~午後5:00まで。
「直売所」の看板が目印です。
聖籠産のさくらんぼはなぜおいしいのか?
聖籠町は砂丘地で水はけがよく、果物の栽培に適した土壌だからなのです^^
園名 | 住所・電話番号 | 2023年のプラン |
伊藤農園 | 聖籠町大字別條(町立図書館前) TEL 090-4624-9697 |
今季終了、直売は6月末まで。 |
岩渕伸果園 | 聖籠町大字別條 TEL 0254-27-8617 |
今季終了。 |
大谷農園 | 聖籠町大字別條 TEL 090-2629-8111 |
今季終了。 |
天野さくらんぼ狩り園 | 聖籠町大字二本松 TEL 090-5409-4159 |
6月25日まで営業。 |
詳しくは聖籠町観光さくらんぼ園協議会(聖籠町大字蓮野地内)へ。
TEL 0254-27-4334(代表・大谷さん)
さくらんぼの収穫時期は短い
さくらんぼの収穫時期は本当に短く、毎年だいたい1か月強程度です。
早い品種だと5月下旬ころから収穫が始まりますが、その年によっては6月にずれ込むこともあるようです。
品種名 | 収穫時期 |
香夏錦・正香錦・高砂 | 5月下旬~6月上旬 |
佐藤錦・紅秀峰 | 6月中旬 |
ナポレオン・南陽 | 6月中旬~6月下旬 |
聖籠町のさくらんぼ栽培の歴史は古い
聖籠町のさくらんぼ栽培の歴史は古く、何と明治時代にまでさかのぼります。
明治20年ころ、新発田市五十公野(いじみの)の地主・白勢氏がフランス遊学の際送ったさくらんぼ(桜桃)の木を、明治35年ころ(現聖籠町)二本松の岩渕氏が譲り受け、栽培したのが始まりです。
明治40年ごろには、蓮野・二宮氏宅の裏庭に3ヘクタールほどの果樹園が開園、桃やブドウ、ナシなどの植樹し、当時の聖籠村内に普及しました。
明治時代にはすでに、「果樹の町せいろう」の土台が作られていたのですね。
昭和8年ごろ、山形県の佐藤錦が聖籠村内でも植え付けられましたが、太平洋戦争のころには樹齢の衰えで売れ行きも落ち込みました。
昭和30年桜桃組合が結成され、東京神田市場へ出荷、好評を集めるようになりました。
しかし、昭和36年の第二室戸台風でさくらんぼの木は甚大な被害を受け、復旧は困難を極めました。
その後生産者が新しい品種の栽培や、気候や地質に合ったさくらんぼの研究開発に力を注ぎ、長い年月をかけて今の「さくらんぼの聖籠町」の地位を築き上げました。
さくらんぼの種類(品種)
さくらんぼの品種というと、真っ先に思い浮かぶのが「佐藤錦(さとうにしき)」ではないでしょうか?とてもポピュラーな品種ですよね。
さくらんぼには、佐藤錦のほかにも「香夏錦(こうかにしき)」「高砂(たかさご)」「紅秀峰(べにしゅうほう)」「ナポレオン」などの品種があります。
香夏錦
佐藤錦と高砂を交配してつくられたさくらんぼが、「香夏錦」です。
旬の時期が早い「早生」品種で、例年5月下旬~6月上旬頃に収穫時期を迎えます。
サイズは中玉で6~7gほど、甘みがあって酸味はまろやかな味わいが特長です。
佐藤錦
佐藤錦は、日本国内で一番多く生産されているさくらんぼです。
ナポレオンと黄玉を交配して、1912年(大正元年)から16年の歳月をかけてつくられました。
佐藤錦の「佐藤」とは、交配育成を手掛けた山形県の佐藤栄助にちなんで命名されました。
大粒で果汁が多く、乳白色の果肉が特長です。甘みと酸味のバランスに優れた、食べやすいさくらんぼの一つです。
高砂
アメリカ原産の早生品種・高砂は、「ロックポートピカロー」が元の名前です。
丸みのあるハート形が特徴で、中粒の柔らかい、淡い赤色~黄色がかった色をしたさくらんぼです。
ナポレオン
ナポレオンは佐藤錦の受粉樹で、佐藤錦を豊作に導く役目を持っています。
縦長のハート形、明るい赤色が特徴で、果肉はジューシーで甘みがあるほか、酸味も程よく含んだ品種です。
ナポレオンは佐藤錦の親であり、かのナポレオン・ボナパルトにちなんで命名されました。
ヨーロッパ各国で栽培されている、一般的なさくらんぼです。
紅秀峰
紅秀峰は晩生種で、佐藤錦の収穫後の6月末~7月上旬ころから収穫され、収穫時期はとても短い品種のさくらんぼです。
1979年(昭和54年)に山形県園芸試験場で、佐藤錦と天香錦を交配させてつくられた、比較的新しい品種です。
佐藤錦と比べると、粒が大きく果肉に歯ごたえがあり、噛むと「パリッ」と弾けるような音がするのが特徴です。
酸味が少なく甘みが強めの味わいですが、身が締まって日持ちがいいことと、収穫時期が7月にかかることから、お中元など贈答品として人気のさくらんぼでもあります。
正香錦
正香錦(せいこうにしき)は、福島県で生まれたさくらんぼで早生品種です。
福島県伊達市の佐藤正光氏が、香錦錦の自然交配実生を発見し育成、1987年(昭和63年)に品種登録されました。
黄色地の鮮やかな赤色、ころんとしたややハート形が特徴で、ジューシーで甘みがしっかりしているほか、酸味が少ないさくらんぼです。
南陽
南陽(なんよう)は、ナポレオンの自然交配実生から生まれた品種で、山形県園芸試験場で選抜・育成されました。品種登録されたのは、1978年(昭和53年)。
コロンとしたハート形で、果皮は佐藤錦より薄く、やや黄色い果肉は実が詰まってしっかりしており、果汁が多いのが特徴です。
あっさりした味わいで、さっぱりとした甘さのさくらんぼです。
上記にご紹介したさくらんぼは、聖籠町観光サクランボ園で収穫されています。
おいしいさくらんぼの見分け方
おいしいさくらんぼの見分け方を知っておくと、はずれのさくらんぼを選ぶことはないでしょう。
まずはさくらんぼの「軸」を見ます。
軸がしっかりとしていて、青々したものが〇。
次に、実の色がつやつや・ピカピカしているかどうかを見ます。
色は濃い方がベター、さらに身が締まっていればGOODです。
日が経ったさくらんぼの果皮は艶がなく、シナシナしているので、すぐにわかります。
さくらんぼの保存方法
さくらんぼは「鮮度が命」で、3日以上は日持ちしないといわれるフルーツです。
温度や湿度の変化に弱いため、さくらんぼの保存は基本的に「常温」とされています。
冷蔵庫に入れると、甘みが飛んでおいしくなくなってしまいます。
新聞紙などで包み冷暗所において、購入後は2日ほどで食べきりましょう。
さくらんぼは冷凍保存もOK
たくさん買ってしまい、食べきれなかったさくらんぼは、冷凍保存もできます。
さくらんぼを軸付きのまま水で優しく洗い、水気をペーパータオルなどで拭きとります。
冷凍保存用のビニール袋(ジップロックなど)に入れ、空気を抜いて密閉した状態で、冷凍庫へ平らにして入れます。
保存期間は1か月ほどで、食べるときは半解凍にしていただくと、シャリシャリした食感が楽しめて、さくらんぼのアイスのようです^^
ただし、あまり解凍しすぎると水っぽくなってしまいおいしくなくなるので、ご注意ください。
*この記事は「聖籠町観光協会」HPを参考にしました。