
自分も子どもの部活で遠方まで車送迎することがあるけど、
事故を起こしたときのことを考えると正直不安・・・
先日福島県郡山市の磐越道で部活遠征バスで自動車事故が起き、
高校生1名が命を落としました。
保護者の中には子どもの部活やスポーツ団の送迎で運転手を務める方も
多いかと思います。
子どもたちの活動を支える保護者は善意で子供たちを乗車させている一方で、
もし事故が起きた場合法的に責任を負うことになるのでしょうか?
善意の乗車でも賠償責任が問われる
保護者が部活やスポ少などの大会や遠征の送迎をする場合、
基本的に「善意」「無償」
であることがほとんどでしょう。
事故を起こした際、「好意で無償で乗せた」と言っても
賠償額の減額はほとんど認められないというのが最近の裁判の
実情です。
強いて減額が認められのは「同乗者が危険だと認識していた」
ケースに限られ、
●飲酒運転とわかっていて乗せてもらった。
●スピード違反をあおった。
などが具体例です。
運転者は過失の有無や第三者の故意や過失、車の欠陥などを
立証しなければ、賠償責任を負うことになります。
任意保険に加入していれば大丈夫?
車を運転するにあたって、運転者は自動車保険に加入します。
強制加入の「自賠責保険」と体物対人無制限の「任意保険」です。

もし事故を起こした場合、どれくらい補償されるのでしょうか?
「自賠責」の場合、対人は死亡の場合1人3000万円まで
の補償です。
対物補償はありません。
また任意保険は約款に「親族間の免責規定」という事項があります。
これは運転者の両親や配偶者、子どもが被害者になった場合
保険金は支払われないというものです。
自身の子どもの万が一を想定するなら別途「人身傷害保険」や
「搭乗者傷害保険」などを付けるのが良いとされています。
(保険会社により詳細が異なるため、自分が加入している保険について
今一度ご確認ください)
刑事責任も問われるの?
怖い話になってきますが、部活の送迎を好意で行って事故を越した場合、
刑事責任も問われます。
事故で人を死傷させた場合、過失運転致死傷罪(自動車運転死傷行為処罰法5条、7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)に問われます。
ここまで参考記事:部活移動の「車出し」法的リスクは?ー弁護士ドットコムニュース
今後の課題

子どもたちの部活動やスポ少を応援したい。
でも車での送迎で法的リスクがあるのはとても不安ですよね。
今の時代、送迎の面だけ見ても、善意や好意に頼っている現状には
無理があります。
保護者による「善意の車出し」はもちろん、
部活動そのもののあり方を全面的に見直す時期が来ています。
全国的にもそうした声が高まっています。
具体的にはどうしたらいいのでしょうか?
部活の地域移行は進んでいるの?
部活動は学校主体から切り離し、スポーツクラブなど専門のコーチが指導する
「地域移行」に変えようという動きが全国的にすでに始まっています。
ただ現時点では課題が山積みの状態で、順調に進んでいるとは
言えないかもしれません。
例えば、
●地域で専門的スキルを持った人材確保が難しい。
●地域移行だと保護者の金銭的負担が大きい。
●トラブル発生時などの責任の所在が不明確。
部活の地域移行に反対の保護者が多い?
ベネッセ教育情報によると、
部活の地域移行に賛成している保護者より
反対もしくはどちらともいえないという保護者が上回っている
という結果が出ています。
参考ページ:部活動地域移行とは?本当にメリットはある?

うちは地域移行に賛成です。
賛成の保護者は、
教員不足が深刻なので、先生方の負担を減らした方がいい。
専門家に指導してもらった方が子供たちのためになると思う。

私は地域移行に反対かな。
反対の保護者は、
クラブチームだけで活動する場合、送迎など親の負担が増えそう。
子どもが自分で通える範囲でやりたいスポーツがない場合どうするか?
月謝など経済的な負担増が心配。
塾などほかの予定と被る心配。
賛成・反対どちらともいえないという保護者は、
●先生方の負担減には賛成、保護者側の負担増には反対。
●少しずつ地域移行を進めて先生方の働き方を改善してほしい。
他県では地域の実情に合ったやり方で、すでに部活の地域移行を
している場合もあります。
ただどこの地域でも同じようなやり方で真似できるか?と言ったら、
必ずしもそうではないでしょう。
まとめ
子どもたちの部活動やスポーツ少年団での活動は、
学校では先生方、各家庭では保護者のほぼボランティアで
支えられていると言っても過言ではないと思います。
ただ今回の北越高校の部活遠征バスの事故を考えると、
善意で車を出すことのリスクは大きいことを
改めて思い知らされます。
具体的にどうすればいいのかという解決策は
まだ見えてきませんが、送迎も含めた子どもたちの校外活動の
環境が早く整備されることを願っています。


