新潟県内地銀ナンバーワンの【第四北越銀行】と、
群馬県の地銀【群馬銀行】が2027年4月に統合する
ことが決まりました。
この2行が一緒になることで、私たちの暮らしに
メリットはあるのでしょうか?
県内シェアトップの両行を比較すると
第四北越銀行はご存じの通り、
新潟県内のシェアトップバンク。

第四北越銀行。
2018年に第四銀行と北越銀行が経営統合し、
持ち株会社・第四北越フィナンシャルグループ
を設立。
2021年に両行は合併し、その傘下に入っています。
群馬県内企業のメインバンクシェア第1位の
群馬銀行は、1932年に群馬銀行と上州銀行が
合併して群馬大同銀行として設立されました。

両行とも合併を通して大きく成長してきた銀行です。
どんな形で統合するの?
統合に関して今回基本合意を行ったわけですが、
今後は、
第四北越FGの社名変更
↓
群馬銀行と株式交換
↓
経営を統合
↓
第四北越銀行と群馬銀行が傘下に入る
↓
群馬銀行は上場廃止
という流れになるようです。
規模はほぼ対等か?
群馬銀行が将来、第四北越FGの傘下に入る予定
なのですが、銀行の規模はほぼ対等のようです。
*ただし時価総額では差がついています。
群馬銀行の方から経営統合のオファーがあり、
第四北越側は当初否定していましたが、
人口減少や金融を取り巻く状況の激しい変化に
敏感に反応した第四北越側が受け入れた形です。
第四北越銀行 | 群馬銀行 | |
資本金 | 300億円 | 486億円 |
時価総額 | 2752億円 | 4709億円 |
総資産(連結) | 10兆8301億円 | 10兆6119億円 |
従業員数(連結) | 3504人 | 2927人 |
店舗数 | 国内203、海外1事務所 | 国内159、海外1店・3事務所 |
新潟日報2025年4月25日(金)朝刊第一面から一部引用しています。
両県民にメリットはあるか?
第四北越銀行と群馬銀行の経営統合は、
新潟・群馬両県内で好意的に受け取られており、
メリットがあると考えられます。
経営規模拡大で強く生き延びる銀行に
金融再編、とりわけ地銀の経営統合による再編は
全国各地で加速くしています。
しかしただ単に、経営統合で規模規模の大きい強い
銀行になるだけでなく、
地元経済のために長く生き延びる銀行が
求められています。
地元の地銀同士の統合という方法もありますが、
何より新潟県は関東圏へのアクセスが抜群なため、
関東を地盤とする銀行との統合は商圏が広がり、
将来性に期待が持てます。
もし第四北越銀行がなくなったら?
第四北越銀行は新潟の地銀トップに君臨し続けて
きましたが、この先ずっと今のままでいられる
でしょうか?
たぶんそれは無理だと思います。
経営統合も何も考えずそのままでいたら、
きっと他県の銀行に飲み込まれ吸収されることに
なったかもしれません。
今まで長く親しんできた地元の銀行がなくなり、
他県の銀行がメインバンクになってしまったら…
これはちょっと考えられません。
第四北越銀行は新潟県になくてはならない銀行の一つ
であると言えると思います。
関東圏へ本格進出
群馬銀行と統合するということは、
関東圏~首都圏への本格進出を意味すると思います。
実際私たち新潟県民は群馬銀行と聞いても
どんな銀行なのかよくわからないのが本音です。
逆に群馬県民に第四北越銀行について聞いても、
「初めて聞く銀行」「だいよん銀行?」
とこちらもまた全くイメージがわかないようです。
今回の統合が実現したら、
「新潟の銀行と一緒になったんだー」
と認識されて、まさに顔を売るチャンス到来。
人口が比較的多く、経済規模の大きい関東圏で
ぜひ脈々と根を張ってほしいものです。
支店の範囲が拡大
店舗数は第四北越銀行の方が群馬銀行より多いのですが、
注目したいのは支店が位置する地域です。
群馬銀行では群馬県はもちろん、埼玉県、千葉県、
東京都、長野県、神奈川県、栃木県、大阪府にまで
支店が及びます。
一方の第四北越銀行は、福島県、東京都、埼玉県、
群馬県、北海道、富山県、愛知県、神奈川県、大阪府
にまで支店があります。
両行の支店がある地域を見ると、かぶらない部分がかなり
あることがわかります。
ということは両行が一緒になると支店の範囲が
大きく拡大し、利便性がグンと高くなることが
予想されます。
行名は変わるの?
現在の第四北越銀行の親会社である
持ち株会社「第四北越FG」の社名は
変更される予定だそうですが、
気になるのは「銀行の名前も変わるのか?」
ということです。
【第四北越群馬銀行】になるのでしょうか?
これはかなり長い名前ですよね・・・
まったく新しい名前になるのか?
今のところまだわかりません。

まとめ
第四北越銀行が誕生してまだ4年ですが、
ここにきてさらに群馬銀行と統合するという
ビッグニュースが飛び込んできて、ビックリしました。
これからどうなるのか?
不透明な部分もあり、不安に思う方も少なくないかも
しれません。
全国的にも青森県や愛知県、千葉県などで地銀の統合は
進んでおり、今後こうした動きは避けられないでしょう。
群馬銀行と第四北越銀行が一緒になると、
連結総資産額は地銀第3位に躍り出ます。
こんなに大きな金融グループが誕生することに
驚きを感じるとともに、さらに数年後には
もっと大きな統合劇が起きるかも…しれません。